生きてたら70%は我慢。我慢を余裕で構えられる人間になりたいですね。

俳優 演出家 西山秀樹

演出家。1970年生まれ。養成所を経て、数々のドラマや映画、舞台に出演。座長を務めたことから、演出に興味を持ち劇団を設立。現在は原案・企画・演出・出演、全てをこなす才人として活躍。

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にじの目玉プログラム!
熱気と笑顔が溢れ出す、にじの目玉となった演劇プログラムの講師を務める、演出家の西山先生をインタビュー。毎月のプログラムの中で感じることや、俳優を目指したきっかけ、過去の挫折から成功、聞きたかったこと全部聞いちゃいました!

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インタビュアー:にじ練馬スタッフ 石井

いつも活気に溢れたにじの演劇プログラムを開催していただいておりますが、お芝居を始めたきっかけは何でしょうか。

自分自身ではなくアルバイトをしていた時の仲間が、養成所のオーディションに応募したのがきっかけです。

もともとお芝居に興味はありましたか?

全然なかったです(笑)もともと料理人になりたくて調理師学校に行こうとお金を貯めるためにアルバイトしていたので。1年くらいやってみようかなと思って養成学校に入ったくらいでした。

コックさんの西山先生も見てみたいです(笑)お芝居を初めて大変だったことは?

養成所のころにどうしたら上のクラスに上がれるんだろうってずっと思っていたことと、関西出身なので標準語に直すのが大変でしたね。

それはどうやって乗り越えたんですか?

そのクラスの中で誰よりも最初にエキストラの仕事が来て、それからいけるんじゃないかなってちょっと勘違いしたところから始まりました(笑)自分が写ってるテレビを見たときに本当にうれしくてもっともっとっていう欲が出てきた感じです。

それはテンション上がりますね。お芝居を初めてどういった喜びがありましたか?

喜びは、初めて役をもらった時ですね、セリフ付きで、その時が一番うれしかったかなーって思いますね。画面で自分がしゃべっているのを見て嬉しかったですね。

その中で仲間や繋がりは出来ましたか?

やっぱり上辺だけで皆ライバルですから、僕だけが上に出てちょっとずつ仕事が増えたので、なんであいつだけがってやっかみがあったりとかはあったみたいですね。でも僕からしたら、「お前らとは違う」と(笑)「感性が違う」と(笑)思うようにしてましたね。誰にも負けないって気持ちは大事ですね。

やっかみとか言われてる方からすると辛いものがありますよね。負けない気持ちを奮い立たせることが心を保つ方法だったんですね。
にじで講師をするにあたってどのような想いがありますか?

とにかく「届けよう」という気持ちだけです。言葉を、気持ちを届けようというだけです。

毎回ビリビリと伝わってきます!(笑)太陽のようですよ。演劇プログラムは社会生活でどのような効果があると思われますか?

普段大きい声を出さないと思うんですよ。実家にいてもそうですし、一人暮らしでもそうですし。そういった場所と違う非日常であって欲しいと思います。
あとは人間誰でも持っている羞恥心といったものを取り除いてあげたい。それが一番わかりやすいのが声を出すって作業だと思うんです。

声を出すとストレス発散にもなるし、非日常を味わうことも心の栄養になりますよね。
本番の舞台など緊張されると思いますが、気持ちのコントロールなど何かされてますか?

普段からテンションも気持ちも高いんですけど、倍以上にはなっているでしょうね、アドレナリンが出て。喜んでもらいたいという気持ちの一心ですよね。

お芝居の中で一番緊張されたのはどんな時でしたか?

間違って台本を2ページくらい飛ばして出ちゃったときですね。そしたら向こうも今違うよって顔をされたんで、5秒くらいの移動がどうしようって心臓が飛び出そうなくらいで(笑)あとは初舞台も本当に地に足がついていなかったですね。もう緊張して今まで2カ月稽古したのに震えて震えてっていう経験が19歳のときにありましたね。

西山さんでもそんな経験があったんですね。堂々とされているので想像も出来ません。にじでの目標はありますか?

他の事業所さんよりも、にじさんから就職された利用者さんはやっぱりいいですねって企業さんに言われるような手助けになればなと思います。

実際に演劇プログラムに参加していた利用者さんは皆就労が安定する結果が出ています。西山先生効果だと思います。仕事のオンとオフはどうやって切り替えていますか?

一人でも目の前に人がいるとオンですよね。誰もいない時がオフじゃないですか。寝てるときくらいじゃないですかね、オフの時は(笑)

何を糧に頑張れていますか?

一分一秒歳をとっていくんですけど、その時にしかできないことってあると思ううんですよ、40歳で出来ること、45歳で出来ること、50歳で出来ることってあると思うんですけど、歳のせいにしないことっていうのはありますね、その時に出来ることをやって行きたいなと思いますね。

確かにそうですね。心に響く言葉です。ありがとうございます。にじでの講師のきっかけは何でしょうか?

社長からの強引な誘いです(笑)軽はずみに受けることはしなかったです、最初は断っていました。やるからにはがっと行っちゃうので、そこまで責任が持てるかなっていうこと、自分の中での不安がありましたよね。なのでそこで軽く受けることはしなかったです、3回か4回目くらいでやろうと決めましたね。
障がいを持った方の講師をやるにあたって、普段の伝え方では伝わらないだろうなっていうのがありましたね、やっぱり気持ちがかくれんぼしてると思うんですよね、それを見つけてあげないとと思うので。普段より接するときも、慎重にはなりました。みんなの顔色見て、違う表情をしている人があれば、伝わってないのかなと想い言葉を変えてみるとか、そういった周りを見て気付く余裕は始めたころより出来たかなと思っていますね。

いつも元気でパワフルな西山さんですが、普段我慢していることはありますか?

生きてたら70パーセントは我慢だと思うんですよ。それをクリアにしていこうっていうんじゃなくて、70パーセントを余裕で構えられる人間になりたいなと思いますね。

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